あの人は話が長い

あの人は話が長い。この場合の「長い」は、「短い」というよりも「簡潔」の反対を意味する。多くの人にとって言われたくない言葉のひとつだろう。

話が長いといえば、学生時代の校長や職場の上司などを思い浮かべる人も多い。内容が薄く、要領を得ず、退屈な話なのだが、学生や部下という立場上、聞かないわけにもいかない。

ウェブサイトでも、この手のだらだらと長い文章をよく目にする。書き手がそもそもコンパクトに書く気がないというケースもあるが、文字数が報酬と直結するライターが記事を乱発したり、文字量が多い方がグーグル検索で有利になるというSEO(検索エンジン最適化)対策として、とにかく長文を書いている人も少なくない。

話が長いのと違って、長文は読み飛ばしが可能だ。しかし、それでも話も文章も簡潔な方が良い。聞き手や読み手の貴重な時間を拝借しているわけだから、特に多数の人を相手にする場合は、その密度に思いを馳せる必要がある。

そして、その密度を実現するには事前の準備がカギを握る。「もっと時間があれば、短い手紙が書けたのに」という言葉があるように。