起業して見上げた空には誰もいなかった

2018年も終わろうとしている。お陰様で、弊社が事業を本格的に始めて3年が過ぎた。今も事務所は広くないが、起業時はさらに狭く、机を置くと大の字に寝転ぶことすら難しかった。

当時、仕事が煮詰まると、昼間にも関わらず、寝転んでぼんやりすることが少なくなかった。低くて狭い天井を見つめながら感じたのは、これまでにない解放感だった。

思えば、生まれて40歳近くまでずっと誰かに管理というか、守られてきた。最初は親が、学校に行くようになってからは先生が、そして会社に入ってからは上司が、常に上から見ていた。親や先生、上司がすべきことを指示し、それに怠けていると叱られた。

しかし、起業して見上げた空には誰もいなかった。すべきことは自分ですべて考えなければならないし、どれほどサボっても誰からも注意されない。「自由になれた気がした 40の昼」であると同時に、怖さも感じた。

自分でいうのもなんだが、自分自身に甘く、易きに流れがちなことは以前から相当な自信を持っている。そんな自分が自らを厳しく律し続けていくことなど果たしてできるのだろうか。

そして3年が経った。いまだに自分を律することが得意になった実感はない。しかし、酷く怠けることもなく、これまでやってこられた。その秘訣は「自らが怠け者である」ことを潔く認め、自分に過度な期待をせず、その前提でどうすれば怠け過ぎないでいられるかを考えたことに尽きる。まさに年の功であり、「15の夜」だったら、こうはいかなかったに違いない。