胡散臭いと思われても、令和はきっと宇宙ビジネスの時代

平成が終わり、令和が始まった。令和はどんな時代になるだろうかと考えた時、私の頭に真っ先に浮かぶのが、”移動”にまつわる変革だ。

地表では車の自動運転やMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)などのモビリティ革命が進み、空にはドローンが飛び交う。そして、さらにそのずっと上空で宇宙ビジネスが本格化する。

ただ、モビリティ革命やドローンに比べて、宇宙ビジネスは現実感が乏しい。昨年はZOZOの前澤友作社長が月旅行の計画を発表し、話題をさらったが、それでも、いやだからこそ、ややもすると胡散臭さが漂う。

ところで、皆さんは宇宙ビジネスと聞くと、どんなことを想像するだろうか。月や火星など遥か彼方まで行き、さらにそれらの表面に新たに都市を開発し、移住するようなイメージを持つ人も少なくないだろう。

確かにそこまで辿り着くには多くの課題があり、現時点で実現までにそれなりの年月を要することは間違いない。

しかし、地球の表面から約100㌔㍍から上空はすべて宇宙だ。現状の宇宙ビジネスは、この地表100㌔㍍よりも少し上で数分間にわたって無重力を体感したり、地球周回軌道を回る人工衛星のホテルに短期間滞在するような経験が主体。多様な宇宙ビジネスの中でも、短時間の宇宙旅行や宇宙観光がまずは現実化しようとしている。

当然、ビジネスであるため、主導するのは、従来の国(日本だとJAXA=宇宙航空研究開発機構など)ではなく、民間企業となる。営利を目的とするため、安く、効率的に大量の人を運ぶ必要があり、そういった技術の開発が民間主導で世界的に進んでいる。

宇宙空間まで運ぶロケットはこれまで使い捨てだったが、イーロン・マスク率いる「スペースX」は、ロケットを発射後に帰還させ、再利用する技術を確立、大幅なコスト削減を可能にした。

【スペースXはロケットを発射後に海上のドローン船に帰還させた】

英ヴァージン・グループのヴァージン・ギャラクティックは、輸送用のジェット航空機2機に宇宙船を挟み込み、離陸し、途中でロケットを切り離し、宇宙空間へ到達させることに成功。年500人の観光客を1人当たり25万㌦(約2800万円)で宇宙に送る計画を立てている。

【年500人の観光客を宇宙に送る計画を立てるヴァージン・ギャラクティック】

飛行機による輸送が本格化して100年ほどが経つが、新しく始まる令和を始め、次の100年はさらに上空の地表100㌔㍍以上の宇宙空間が輸送に活用される時代になることは間違いない。