見切り千両、損切り万両

新型コロナウイルス感染症の対応で、大阪府の吉村洋文知事が優秀なリーダーとして名をあげている。一方で、リーダーシップの欠如や思い付きのような施策で名を失した政治家もいる。こういう非常時は、政治家だけに限らず、その人の実力や人格が明確になりやすい。

周囲の経営者をみていても、優秀な経営者はとにかく動きが早い。

彼らに共通しているのは、まず最優先で“損切り”に取り組むこと。収益の悪化が懸念される事業に見切りを付けたり、重い賃料の負担を減らすため、テナント契約の解約に躊躇なく取り組む。返すあてもないのに、借りやすいからという理由でお金を借りて、問題の先送りなどは考えない。

そうして出血を止めた上で、時代を見据えて本業を再構築したり、既存事業の周辺や関連性のある分野でニーズが増えている領域を素早く見つけ、新サービスを開発したりする。こういった一連の流れが、実に“すばしっこく”実行されていく。

会社員の人たちにはまだまだ実感しにくいかもしれないが、これから大倒産時代、大失業時代がやって来る。この時代の転換期をいかに生き延び、むしろ逆境をチャンスに変えていけるか。そんな時こそ、経営者としての真の実力が試されている。