新型コロナで懸念される、世代間の対立激化

緊急事態宣言の1カ月程度の延長が4日に発表される。しかし、私個人として関心を持っているのは、その現実に対する世間一般の反応だ。

7都府県を対象に緊急事態宣言が発令された4月7日ごろは、「緊急事態宣言をもっと早く発令すべき」という意見が圧倒的に多かった。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)には、“STAY HOME”や“SAVE LIVES”といった標語が躍った。

それから1カ月--。風向きは変わりつつある。

宿泊業や飲食業などの業種で倒産が増え、景気の指標も急激な悪化が顕著になってきた。失業率も上昇し始めている。経営者やフリーランスの人たちが早い段階から感じていた危機感が、まずパートやアルバイト、派遣社員、そして会社員の人たち全般に徐々に共有され始めたように感じる。

これから中小企業を中心に多くの企業が倒産し、失業者が街に溢れかえる。なんとか失業を逃れた人たちも、ボーナスや給与のカットが広がる。そういった世界がすぐそこまで迫っている。

深刻な状況が次々と現実になっていく中、たとえ職を失っても、それでも“STAY HOME”と叫び続ける会社員は多くないだろう。こういった大きな流れの方向を予想しながら、SNSや掲示板などの関連コメントからその流れの速度を注視している。

そして、これから深刻化が懸念されるのが、高齢者と非高齢者の対立だ。70代以上の高齢者は、新型コロナウイルスの感染で重症化や死亡する確率が、他の世代に比べて突出して高い。一方で、この世代は年金受給者が多く、景気の悪化による影響を現役世代に比べて受けにくい。

いずれにしろ、これまでの感染リスク一辺倒から、経済リスクも加味しながらの政治的な判断にシフトしていくのは間違いないだろう。しかし、どのように感染防止と経済のバランスが取られるのかは、まだ見えてこない。