ダンスパーティーを赤字リスクなしで主催する方法

ダンスパーティーの主催者にとって、最大の主催リスクは思ったほど集客できず、赤字になるリスクだろう。企業経営でも同じだが、赤字ほど後味の悪いものはない。

では、ダンスパーティーを赤字リスクなしで主催する方法はあるだろうか。

答えは“イエス”だ。コロナ禍での支援方法としても注目を集めている「クラウドファンディング」を組み合わせることで、赤字リスクなしで主催することが可能である。

その具体的な方法は次のとおりだ。まず開催日時と会場を決めて予約する。これは従来と同じ。ただ会場選びでは、できるだけ直前まで無料でキャンセルできるかが重要になる。

次にクラウドファンディングで、ダンスパーティーを開催するプロジェクトを立ち上げ、参加者(クラウドファンディングでいう支援者)を募る。

目標金額は会場代などの必要な費用と、クラウドファンディング手数料の合計を上回る金額を設定する。リターンを販売する「購入型」、集まった総額が目標金額を超えた場合にプロジェクト成立となり、資金を受け取ることができる「All or Nothing」方式の2つを選ぶことがポイントになる。

リターンは「パーティー参加券」とし、男女別(リーダー・フォロワー別)で分ければ予約者の男女比(リーダー・フォロワー比)も一目瞭然だ。募集終了日を、会場のキャンセル料が生じる日よりも前に設定することも忘れてはいけない。

あとは募集終了日まで従来と同様に集客に努め、参加予約者を確保する。無事に目標金額に達すれば、クラウドファンディング側で予約者に対して自動決済され、ダンスパーティーの開催を待たずに収益が確定する。もし期日までに目標金額を下回った場合は不成立となり、参加者に対して決済は実行されない。主催者は会場をすぐにキャンセルすれば、費用を一切かけずにプロジェクトを撤収できる。

参加者にとっては予定していたパーティーが不成立で流れてしまう可能性があることはデメリットだが、確実に人数が集まった上で開催されるため、行ってみたけどガラガラだったというリスクを回避できる点は評価できるのではないだろうか。

主催者にとって、プロジェクトが成立した場合、支援総額の1-2割を手数料としてクラウドファンディング会社に取られてしまうが、赤字リスクなしで主催できるメリットは大きい。また、予約分でしっかり黒字化した上で、予約よりも高い金額の当日券を用意すれば、さらなる収益の上積みが可能だし、なるべく直前に行くかどうかを判断したいという参加者のニーズにも対応できる。

念のため、クラウドファンディング大手の「キャンプファイヤー」に確認したところ、「ダンスパーティーに限った参加者募集のプロジェクトはこれまでにないが、その他(種類の)イベントへの参加権利をリターンに設定した事例は複数ある」とし、目標金額を超えれば開催、超えなければ会場をキャンセルして未開催というプロジェクト内容は「All or Nothing方式で行うのであれば問題ない」との回答を得た。

クラウドファンディングは分解すると、①支援の募集からプロジェクトの成立・不成立までの一連の流れを支援する基本的なシステム、②支援者を募る告知機能、③決済機能、などで構成していると思うが、クラウドファンディングの一般的な支援者である、キャズム理論でいうところのイノベーターやアーリーアダプターと、ダンスパーティー参加者はまったく異なる集団のため、告知機能はほぼ使えず、主催者側で集客する必要があるだろう。つまり、クラウドファンディングの機能のうち実際に使うのは、基本システムと決済機能となるため、必ずしも現行のクラウドファンディングがダンスパーティーにとっては最適ではないのかもしれない。

それでもパーティー主催者にとって赤字リスクを抱えずに開催できることは非常に大きなメリットであり、主催するハードルを下げる。コロナ禍で大きな影響を受けたダンス業界だが、新しいテクノロジーを活用することで、再び元気を取り戻すことを願って止まない。